前期のふりかえりと今期の方針

11月までが前期でしたので、そのふりかえり、そして少し頭を悩ませ、
遅れていた今期の方針を固めたいと思います。

まず前期は自社運営のオンラインショップ、
「手仕事・民藝の器:moyais」の運営に多くの時間を費やしました。

moyaisをはじめたのは昨年の7月です。
それまでにも委託という形でオンラインショップは運営していましたが、
自社で運営するのははじめて。

それも仕入れから全て行っており、はじめは仕入れの費用に結構なお金を費やしたため、
広告も出せず、開始から2、3ヶ月はほとんど売上もない中、なんとか売上を
伸ばす方法を模索しました。

ちなみに僕は前職でeコマースに強みを持つ会社におり、
無印良品さんをはじめ多くのECサイトに関わってきました。
しかしそれとは規模も違えば、外からあれこれ言うのと、
自分の懐からお金を出し、自力でやるのとでは全く勝手が違います。
ですので費用面のこともありますが、自社でECを一からやることのイロハも
分からないというところで人に任せようにも任せられず、
結局自分自身でやらなければ分からないと、大半を社長でもある僕自身がやりました。

もちろん全てを一人でやったわけではなく、記事を書いてもらったり、
デザイナーやコーダーにページ作りを手伝ってもらったりしました。
しかし写真は全て自分で撮っていますし、また商品説明文も書きますし、
出荷作業も自分でやっています。それでかなりの時間を費やしました。

そうやって売上のほうも徐々には伸びましたが、
かといってそれだけで一事業として成り立つまでにはまだ遠い道のりです。
前期の半ばからはもともとのWEB制作の仕事をもっと増やさねばと、moyaisのことは
なるべく営業時間外の朝、夜であったり、土日を使ったりしましたが、
売上をさらに伸ばしていくというところでやはりそれだけでは足らず、
営業時間の多くを使いました。

そこまでして得られたことは決して小さくありませんが、大きな反省点もあります。

一番は時間の使いどころです。

moyaisはもともと日本の文化のために貢献できる仕事がしたい、
ということからはじまりました。
長い道のりをかけ、点と点がつながり、これは生涯をかけてやっていきたい!
とまで思ったものです。
その思いが、手仕事の良さや伝統を伝えることのほうに強く働きました。
今手仕事や民藝はよくライフスタイル系の雑誌でも取り上げられ、
興味を持つ人もますます増えてきていますし、それだけでなく以前よりも日本の文化面に
日本人自体が目を向けることが多くなってきたのは、誰もが感じるところではないでしょうか。
そうした流れにも乗っているのではないかと思っています。

それもあってmoyaisも当初よりそういったことを発信するメディア的な部分と、
ショップとしての機能をあわせ持ったものにしたい、というコンセプトがありました。

しかし記事を書くには勉強もしなければなりませんし、
例えば焼き物の産地に行って取材するなど、多くの時間と費用を費やしました。

これが全くなければmoyaisではないと今でも思いますが、比重が偏りすぎました。
そもそも手仕事の良さや伝統といった付加価値を伝える前に、言い方は悪いですが
単なる器屋さん、瀬戸物屋さんとしてできることはたくさんあるのです。
そこが足らなかったところと今は考えており、今期は比重をそちらに
傾けたいと考えています。そしてそのノウハウを、クライアントに
享受していけるようにしていきたいと思っています。

またもう一つはカチップ、特に僕自身の時間の使い方として、
今期は受託の事業のほうにより多くの時間を費やします。
moyaisを縮小するということではなく、moyaisは一年やって大分やり方は
見えてきていますので、他のメンバーにも手伝ってもらい、
任せる部分を増やしたいと思っています。

それからmoyaisをやってみて、一つ自分の考えに大きな変化がありました。
それはただ単にホームページを作っても、いくらデザインにこだわっても、
それだけでは売上はあがらないということです。

今更のことで、頭ではわかっていたことですが、
自社運営をやることで痛感しました。

話は変わりますが、僕自身前職からこれまでに何千枚とワイヤーを書き、
何百もの案件のディレクションをしてきました。
その中で特にUIにこだわってきました。簡単に言えば使いやすい設計、ということです。
ですので当初よりカチップとして注力すべきはそのUIにこだわった設計、でした。

しかし、このmoyaisの運営を通して考えが変わりました。
UI設計だけでなく、売上を上げるということにもっと直接的に関わっていきたいと。

カチップは前職からの流れもあり、ありがたいことに大手の顧客に恵まれてきました。
そして大手さんの場合は広告部門と制作部門が分かれていたりして、
その制作部門からの仕事を請けるため、弊社は制作のほうだけに注力すれば良かったのです。
そういうニーズはこれからもあり、UIに特化して強みを持つのも
制作会社としての一つの道かもしれません。

しかし一方で、ここ最近でWEB制作の流れも大きく変わってきました。

企業がクラウドソーシングを使い、個々の専門家に頼むこともできるようになりました。
リソースに余力があり、知識と経験がある人材、つまりWEBディレクターがいれば、
自社内に制作者を持たなくても、WEB制作会社を介さずにサイトやアプリを
制作することもできるようになってきました。もちろんそんなに簡単ではないと
思いますが。

いずれにしてもそういう流れもあり、これからの制作会社として果たすべき役割は何なのか、
カチップとしてできることは何なのか、ということあらためて考えさせられます。

少しさかのぼってカチップが設立時からやってきたことを
大きく分けると以下のようなものになります。

・携帯サイトのデザイン、制作(当初のみ)
・スマートフォンのソリューションを持つ企業の営業チームのサポート
(Google Analyticsを使った分析からのサイト改善提案など)
・スマートフォンサイトの制作、開発、運営
・PCサイトの制作
・音楽情報配信iPhoneアプリ開発
・iPhone、iPadの電子書籍アプリの企画、開発、運営
・PhonGapを使ったAndroidアプリの開発
・スマート本サイト制作の本の執筆(共著)
・レスポンシブサイト、ランディングページ制作
・オンラインショップの構築、運営
・Wordpressを使った個人零細企業のサイト制作

制作案件には必ずディレクションを含みますので、
僕自身は数多くのディレクションをやってきていますし、
また当然ながら自社でワイヤーを書きますから、
書いたワイヤーの数も数知れません。
また、時にはデザイン、htmlコーディング、そしてWordpressの
ちょっとしたカスタマイズまで自分でやりました。

またさらにさかのぼって前職から考えれば、
そのディレクション案件数は数知れず、またサイト分析からの企画提案、
サイト改善も数多く行ってきました。

WEB業界という一つの業界にかれこれ10年おり、
またホームページに関わったということで言えば
社会人になってからすぐ、もう20年近くなるこの経験の
集大成をもってお客さんの役に立てることがしたい。

それは何か。

上のことが全部できますと言ったところで誰もピンとこないでしょう。
何ができるんですか?それに一言で答えられなければならない。

ランチェスター戦略のように、弊社のような小さな会社は
差別化し、一点集中してNO1を狙わねばなりません。

今日のブログを書くまでこの点まとまってませんでしたので、
今いきなり自分でハードルをあげてしまいました。

しかしここまで書いてきたことの中にその答えはありました。
今期弊社の注力するところは「レスポンシブデザイン」です。

と言いますか、考えてみればここ最近の案件はレスポンシブデザインの制作が
ほとんだったわけでして。

そもそも僕自身前職からモバイルデバイス用のサイトをメインに作ってきたわけで、
また弊社はスマートフォンサイト、アプリに特化してサービスを開始しました。
ところがだんだんと仕事がPCサイトのほうにも拡がり、自分でも特にスマホに絞る必要も
ないかという頭になっていました。また先ほど申し上げたとおり、レスポンシブデザインの
ランディングページやサイトも以前から数多く作ってきたのですが、それはむしろ
色々な手段の中の一つとして捉えていて、それに特化しようという頭はありませんでした。

考えてみればその仕事の傾向からしてもクライアントが弊社に期待するものははっきりと
決まっていたのです。なお、レスポンシブ、と言ってもなお漠然としていると
思います。一点集中してNO1、というところはターゲットを絞り込みたいと思います。
また、先ほど書いたように、売上に直接つながるという点も必要で、
それにはアプリと連動するなどの考えがありますが、
それはもう少し考えをまとめてから書きたいと思います。

今日はここまで。